認定医、専門医、指導医の概要

当学会は、一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会専門医・認定医認定制度要綱(以下、要綱)第1条で謳っているように、専門医・認定医認定制度について、「人々が健康な生活を営むことができるように、地域住民とのつながりを大切にした、継続的で包括的な保健・医療・福祉の実践及び学術活動を行える医師を学会として認定し、もって会員の資質の向上とプライマリ・ケアの発展に寄与する」ことを目的としております。このページは、専門医、認定医、指導医の制度について、全体像を示し、これらを目指す人々、あるいはこれらの人々と関わる人の理解の助けになることを目論んでいます。なお、必要に応じて、要綱新・専門医細則認定医細則指導医細則も参照いただければ幸いです。

専門医制度

  • 日本専門医機構が総合診療専門医制度を開始するまでは、3年以上の家庭医療後期研修(ver1、2の二種類のプログラムあり)を終えた方が専門医試験を受け、合格すれば家庭医療専門医として認定される制度でした。2018年度より総合診療専門医制度に基づくプログラムが開始されたことに伴い、2020年度からそのサブスペシャリティに位置づけられる新・家庭医療専門研修制度も開始となり、2022年夏には新制度による家庭医療専門医が誕生する運びとなっております。
  • これを受けて、2022年度の専門医試験は旧制度のプログラム修了者と新制度のプログラム修了者が混在する形で執り行われます。試験内容は、①筆記試験、②臨床技能評価(CSA)、③ポートフォリオの組み合わせで行います。なお、①はテストセンターに足を運ぶ形のコンピュータ利用試験、②③は各自のコンピュータを用いる形の試験を予定しています。

新・家庭医療専門医

  • 修得すべき資質・能力(コンピテンシー)は、日本専門医機構が運営する総合診療専門医で定められている7つの資質・能力の各領域と整合性を取る形で設定されています。基盤となる総合診療専門医の能力に加えて、新・家庭医療専門医として求められる能力を修得できるように、以下のとおり、レベルの見直しや、項目の追加を行っています。コンピテンシー詳細はこちら経験目標はこちらです。
  • 右上のロゴは、2020年4月にWONCA(世界家庭医会議)からこのプログラムが承認を受けていることを示します。詳細はこちらです。
  • プログラムは、日本専門医機構が認定する総合診療専門医取得後に家庭医療専門研修Ⅰ(おもに診療所・小病院)18ヵ月以上、家庭医療専門研修Ⅱ(おもに病院)6ヵ月以上の合計24ヶ月以上研修するものが基本となります。ただ、総合診療専門医との連動プログラムにより、初期研修終了後に合計48ヶ月以上研修する形で家庭医療専門医を目指すことも可能です。詳細はこちらです。
  • 研修の場以外での研修(Off-the-job training)を受ける必要があります。必要単位数は、①臨床36 単位、うち災害医療とウイメンズヘルスは各3単位以上、②教育6単位、③研究6単位、④マネジメント6単位です。
  • プログラムの途中で定期的に行う形成的評価やフィードバックも取り入れました。①研修手帳の記録の確認月1 回以上、②360 度評価6カ月に1 回以上、③Case-based Discussion での評価(カンファレンス時でもよい)3カ月 1 回以上、④Mini-CEX を用いた診療現場における評価(ビデオレビュー時でもよい) 6カ月に1 回以上です。詳細はこちらです。
  • 5年ごとに更新する必要があります。その際、生涯教育単位の取得(50単位、一部必須領域あり)、ポートフォリオ事例報告書の提出(6領域、6事例)が必要です。

旧・家庭医療専門医

  • ①家庭医療専門医を特徴づける能力、②全ての医師が備える能力、③教育/研究、④家庭医療専門医が持つ医学的な知識と技術の4つの領域で構成される能力を身に付けるようなプログラムが準備されています。
  • いわゆるver1プログラムは家庭医療専門研修と、内科、小児科の領域別研修が必修です。
  • いわゆるver2プログラムは総合診療専門研修と、内科、小児科、救急科の領域別研修が必修です。

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