ホームニュース「やく THE いし ~徒然なるままに~」【開催報告】プライマリ・ケア認定薬剤師研修会(1月)

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「やく THE いし ~徒然なるままに~」

【開催報告】プライマリ・ケア認定薬剤師研修会(1月)

みなさん、こんにちは。
日本プライマリ・ケア連合学会 薬剤師部会 広報担当の山崎瑞季です。

2024年1月14日(日)にプライマリ・ケア認定薬剤師研修会がオンラインで開催されました。

当日の感想です。

ぜひ、最後までご覧ください!!

【午前1】「クスリと歯科の深い関係 -地域における歯薬連携-」 講師:菊谷 武先生

嚥下機能障害とは何か、どのように対応すればよいかについて、多くの内視鏡や造影嚥下機能検査の情報を交えて、具体的にレクチャーして頂きました。薬局のカウンター越しでは、患者や家族からの口頭での情報から、薬を飲めているかについて評価することがほとんどでした。今回のレクチャーで、嚥下障害がどのようなものか具体的にイメージできるようになり、今後はより踏み込んだ質問をして、必要であれば薬剤調整や歯科医につなげることができると思いました。

【午前2】「若者たちにつたえたいプレコンセプションケア -協働しませんか-」 講師:松永 佳子先生

日本では、プレコンセプションケアは、女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うための支援と定義されています。若い世代の男女の健康を増進し、より質の高い生活を送ることや、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子供をより健康にすることを目的としているそうです。プレコンセプションケアに関わることは、未来志向のアプローチだと思いました。
最近は、HPVワクチンの問題や、薬局での経口避妊薬の試験的販売等が注目されています。プレコンセプションケアの欠如により課題になっていることは他にも、妊孕性を意識したライフプランの欠如や、慢性疾患を持つ人が妊娠するケースの増加、栄養障害など多岐に渡ります。
日本では低出生体重児の割合が諸外国に比べて高いことが問題となっていることは初めて知りました。その背景として、20代の痩せの割合が約20%と高いことが挙げられます。薬局では、過度なダイエットに励む若い女性を見かけることもあります。ただ薬を渡すだけでなく、未来のための一歩を踏み出せる意識を持っていたいと思いました。

【午後】 テーマ 「薬局で急変患者に出会ったら ~最初の10分で何をやるべきか~」 講師:遠井 敬大先生

バイタルサインとトリアージに関して、成人編と小児編に分けたレクチャーの後、症例について、どのような行動をするかを考えるシナリオワークを行いました。
薬局だからこそ、普段との違いを意識することが重要だと強調されていました。緊急時に対応できるように、普段から血圧などのバイタルサインの情報を記録すること、患者の普段と異なる点に意識を向けることが重要だと再認識しました。また、急変に至るまでの対応が適切でなく、防ぐことができた急変を見逃す場合もあるため、予防や事前介入が重要(ACSC: ambulatory care-sensitive conditions) であることを学びました。下痢や脱水時の水分補給方法や、気管支喘息の吸入指導など、薬局ができることを意識していきたいと思いました。
急変時に適切に医療機関に繋げるためには、日頃からの医療機関と薬局の関係や、患者と薬剤師の関係が重要であるため、日頃から地域と顔の見える関係を作ることも、ACSCの一つだと思いました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

今後も認定薬剤師部会は定期的に開催されます。
薬剤師でない方も参加できますので、ご興味ある方はぜひご参加ください。


今後の開催予定はこちらから

最終更新:2024年01月20日 10時27分

プライマリ・ケア薬剤師認定制度委員会

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プライマリ・ケア薬剤師認定制度委員会

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