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プライマリ・ケア診療各論(リハビリ)/プライマリ・ケア医に役立つ誤嚥性肺炎に対するリハビリテーション
はじめに
食事は多くの高齢障害者にとって、「最後の楽しみ」です。
福祉施設および老人病院等における調査(愛知県の2,969名、1995 年)では「もっとも楽しいこと」の第1位は「食事」であったことからも、QOL(quality of life)を考えるうえで重要であるといえます。
一方、食事はその失敗が誤嚥、窒息、脱水、低栄養など医学的危険を招きかねないので、その他のADL項目と比較してより十分な医学的管理が必要な課題でもあります。厚労省による死因調査にも2017(平成29)年から誤嚥性肺炎が加えられるなど1)、終末期の誤嚥性肺炎への注目度は高く、「それでも食べたい、食させたい」という希望の強いなか、主治医として経口摂取の是非の判断を迫られる機会の多いプライマリ・ケア医にとっても、誤嚥性肺炎は関心の高いテーマだとしばしば耳にします。
また、外来患者で、肺炎には至っていなくても、食事中のむせを訴える人や慢性咳嗽という主訴で実は誤嚥が原因である人などを含めると、嚥下障害のある人は多く、適切に問題を発見し対処することで、誤嚥性肺炎を予防できることは、プライマリ・ケア医がかかわるうえで、非常に意義の高いことです。
これらの問題に対処するうえで、嚥下機能や誤嚥性肺炎のリスクの適切な評価が必要ですので、今回はこの点について概説します。
福祉施設および老人病院等における調査(愛知県の2,969名、1995 年)では「もっとも楽しいこと」の第1位は「食事」であったことからも、QOL(quality of life)を考えるうえで重要であるといえます。
一方、食事はその失敗が誤嚥、窒息、脱水、低栄養など医学的危険を招きかねないので、その他のADL項目と比較してより十分な医学的管理が必要な課題でもあります。厚労省による死因調査にも2017(平成29)年から誤嚥性肺炎が加えられるなど1)、終末期の誤嚥性肺炎への注目度は高く、「それでも食べたい、食させたい」という希望の強いなか、主治医として経口摂取の是非の判断を迫られる機会の多いプライマリ・ケア医にとっても、誤嚥性肺炎は関心の高いテーマだとしばしば耳にします。
また、外来患者で、肺炎には至っていなくても、食事中のむせを訴える人や慢性咳嗽という主訴で実は誤嚥が原因である人などを含めると、嚥下障害のある人は多く、適切に問題を発見し対処することで、誤嚥性肺炎を予防できることは、プライマリ・ケア医がかかわるうえで、非常に意義の高いことです。
これらの問題に対処するうえで、嚥下機能や誤嚥性肺炎のリスクの適切な評価が必要ですので、今回はこの点について概説します。
誤嚥性肺炎発症の三大要因
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最終更新:2025年12月06日 00時00分








