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プラネタリーヘルス

プラネタリーヘルス✕食事

日常の業務の中で、生活習慣病を指摘された患者さんから、「食事ってどんなことを気を付けたらいい?」 そんな質問をされることはありませんか?

 私たちの毎日の生活に必要不可欠な「食事」。食は、地球上で人間の健康と環境の持続可能性を最適化するための最強の手段です。

人々の健康と地球の持続可能性を両立させる新たな食事の概念として提唱されたのが「プラネタリーヘルスダイエット」です。



  • https://www.primarycare-japan.com/pics/news/news-1693-1.jpg



 世界人口が2050年までに100億人にまで増えると予想されるなか、人口増に見合った食料を確保しようと農地や家畜の数を増やせば温暖化が加速します。それを食い止めるためには、環境に配慮した食料システムを築き、その範囲内で入手できる素材を用いた健康的な食生活への転換が急務とされています。

また、地域によって食の不平等が起こっています。飢餓による栄養不良の一方で肥満や体重過多、健康ではない食事による糖尿病や高血圧といった生活習慣病の増加は、『食の不平等』の1つだと言えます。更に、食料確保による土地利用が環境を悪化させることによって持続可能な食料生産ができなくなる可能性があります。

そういったことを回避するため、プラネタリーヘルスダイエットには1つのゴールと2つの目標、5つの戦略が示されています。


  • https://www.primarycare-japan.com/pics/news/news-1693-4.jpg

■ 1つのゴール:2050年までに約100億人にプラネタリーヘルスダイエットを提供する



「プラネタリーヘルス」とは、人類文明の健康と、それが依拠している自然システムの状態を指します 。単に個人の疾患を予防するだけでなく、地球システム全体の健全性を守ることを最終的なゴールとしています 。

■ 2つの目標:健康と持続可能性


1.健康的な食事(プラネタリーヘルスダイエット)
摂取カロリーを適切に保ち、多様な植物性食品を中心に構成され、動物性食品や加工食品、添加糖類を最小限に抑える食事を定義しています 。これにより、年間約1,100万人の成人死亡を予防できると推定されています 。


2.持続可能な食料生産
気候変動、土地利用、水の利用、窒素・リンの循環、生物多様性の損失という6つの主要な地球システムプロセスにおいて、地球の限界を超えない生産体制を目指します 。

■ 5つの戦略:食の大転換への行動

上記の目標を達成するために、以下の5つの戦略が提案されています。

戦略1:健康的な食事への切替え

戦略2:健康に必要な、多様な食料生産への転換

戦略3:持続可能な食料生産方法

戦略4:生態系の保護・保全

戦略5:食品ロス・廃棄の削減

プラネタリーヘルスダイエットの核心

プラネタリーヘルスダイエットとは、特定の食品を完全に禁止するものではありません。肉食を否定したり、ベジタリアンやヴィーガンを推奨しているわけでもありません。地域の文化や個人の嗜好を尊重しつつ、「植物性食品を増やし、動物性食品を調整する」ということを推奨しています。

そこでフレキシタリアンという選択肢を紹介します。

具体的には、お皿の約半分を野菜と果物で構成し、残りの半分を全粒穀物、植物性たんぱく質(豆類、ナッツ類)、不飽和植物油、そして少量の動物性たんぱく質で補うというバランスです 。

●積極的に摂取したいもの: 野菜、果物、豆類、ナッツ類、全粒穀物

●適宜調整したいもの: 乳製品、卵、魚介類、肉類

期待されるメリット

1.個人の健康増進
この食事への転換により、世界全体で年間約1,100万人の成人死亡を予防できる可能性があると推定されています 。

2.地球環境の保全
農業による温室効果ガスの排出抑制、水の適正利用、生物多様性の保護に直結します 。
肉類を今よりちょっと減らしてみる。例えば大豆ミートを利用してみるとか、最近はミックスビーンズなども増えており、いつものサラダに足すだけで手軽に豆類の摂取を増やすこともできます。

野菜を多く摂取し、肉類を減らす工夫やおいしい食べ方を食事指導で患者さんと情報交換するのもいいかもしれません。旬の野菜を取る、地産地消を意識するというのは健康な食事内容だけでなく、食品にかかるカーボンフットプリントを減らす工夫でもあります。

肉類はタンパク質や鉄分、ビタミンなど重要な栄養の1つですので、「肉類がダメ」ではなく「今より少し減らしてみる」、「他の食材もバランスよく取り入れてみる」というのはいかがでしょうか。今までの食事を大きく変えるのは難しいので、最近ではポール・マッカートニーが提唱して有名になった、『ミートフリーマンデー』を取り入れてみるのもいいかもしれません。これは言葉の通り、週1回は肉を食べない菜食の日にすることで、『週イチベジ』などと言われることもあります。

生活習慣病の指導の際、「健康と地球、両方に優しい選択」という視点を添えてみてはいかがでしょうか 。

プラネタリーヘルスダイエットとは、簡単に言うと人間の健康に良い食事は地球環境にとっても良い食事法だということです。
  • https://www.primarycare-japan.com/pics/news/news-1693-7.jpg

JPCA2026でのプラネタリーヘルス・ダイエットに関する取り組み


環境に配慮した食事のご提供
健康にも地球(二酸化炭素排出削減等)にもやさしい「プラネタリヘルスダイエット」を経験していただくきっかけとして、キッチンカーでヴィーガン対応メニューをご提供します。
・壺焼き焼き芋 善都(ぜんと)https://yakiimo-zento.com/
・いっ福カフェ https://ippukucafe.jp/
ぜひこの機会にお試しください。

環境に配慮した食事のご提供
健康にも地球(二酸化炭素排出削減等)にもやさしい「プラネタリヘルスダイエット」を経験していただくきっかけとして、キッチンカーでヴィーガン対応メニューをご提供します。
・壺焼き焼き芋 善都(ぜんと)https://yakiimo-zento.com/
・いっ福カフェ https://ippukucafe.jp/
ぜひこの機会にお試しください。

ミニトークイベント
イベントホールのミニステージで以下のイベントも予定しています
5/30(土) 16:50〜17:10 京都ヴィーガンインタビュー
「プライマリ・ケア ✕ KYOTO VEGAN 〜食から始めるプラネタリーヘルス〜」

参考:環境への取り組み_JPCA2026
   https://jpca2026.jp/planetary-health/

参考文献

https://meatfreemondays.com/about/

https://eatforum.org/content/uploads/2024/02/EAT-Lancet_Commission_Summary_Report_Japanese.pdf


(株式会社なの花北海道 なの花薬局幸町店 佐藤絹子)

最終更新:2026年05月06日 21時45分

プラネタリーヘルス委員会

記事の投稿者

プラネタリーヘルス委員会

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