ホームニュースメンタルヘルス委員会活動報告第8回 公開スーパービジョンを開催しました
ニュース
メンタルヘルス委員会活動報告
第8回 公開スーパービジョンを開催しました
6月16日、メンタルヘルス委員会にて公開スーパービジョンを開催しました。
平日の夜にもかかわらず、約40名の方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
今回は、滋賀家庭医療学センターの田中いつみ先生より、「娘との葛藤を背景に発症した中年女性の頭痛と不眠」をテーマとした事例をご提示いただき、その後、参加者でグループディスカッションを行いました。
心理社会的背景が関与する身体症状への対応に苦手意識を持つ先生も少なくなく、事前アンケートでは、参加者の先生方の 67%が「自信がない」「あまり自信がない」 と回答されていました。
平日の夜にもかかわらず、約40名の方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
今回は、滋賀家庭医療学センターの田中いつみ先生より、「娘との葛藤を背景に発症した中年女性の頭痛と不眠」をテーマとした事例をご提示いただき、その後、参加者でグループディスカッションを行いました。
心理社会的背景が関与する身体症状への対応に苦手意識を持つ先生も少なくなく、事前アンケートでは、参加者の先生方の 67%が「自信がない」「あまり自信がない」 と回答されていました。
話題になった主な内容
今回の公開スーパービジョンでは、心理社会的背景が関与する身体症状をテーマに、多職種で活発な議論が行われました。議論の中で共有された内容の一部をご紹介します。
① 問題ではなく、その人が担う役割に注目する
患者さんが訴える問題が、必ずしも苦しみの本質とは限りません。家族や職場の中で多くの役割を担い、自分自身のことを後回しにしていることが、症状や困りごとの背景に存在することがあります。
問題の解決を急ぐのではなく、「誰を支えているのか」「誰から支えられているのか」といった視点から関係性や役割を理解することが、新たな支援の糸口につながることが議論されました。
② 「何が問題か」だけでなく、「どうなりたいか」を共有する
複雑な問題を抱えるケースでは、原因や診断を明らかにすることだけでなく、「どのような生活を送りたいのか」「どのような関係を築きたいのか」といった本人の希望を共有することが重要です。
患者さん自身が望む未来を一緒に考えることが、診療の方向性を定める大切な出発点になることが議論されました。
③ 解決を急がず、患者さんのペースに合わせて伴走する
支援者はつい問題を整理し、解決しようとしがちです。しかし、レバレッジポイントがすぐに見つからないケースもあります。そのような場合には、無理に介入を進めるのではなく、患者さんのペースを尊重しながら関係を築き、必要な時に支えられる存在であり続けることが大切です。
また、患者さんが多くを語らないからといって、信頼関係が築けていないとは限りません。継続して通院していること自体が信頼の表れである場合もあり、焦らず関係を積み重ねることの重要性が共有されました。
④ 身体症状を丁寧に扱うことも重要なアプローチである
言語化が苦手な患者さんや、自身の感情を整理することが難しい患者さんに対しては、心理社会的背景だけでなく身体症状からアプローチすることも重要です。
身体症状を丁寧に評価し支援することは、プライマリ・ケア医の大切な役割であり、患者さんとの信頼関係を築く上でも重要な入り口となり得ることが議論されました。
⑤ 支援とは「支援者を増やすこと」である
患者さん本人だけを支えようとするのではなく、家族、職場、地域資源、同じ悩みを持つ仲間など、多様な支援の輪を広げていくことが重要です。
また、「一人で抱え込まなくてよい」「人に頼ってもよい」というメッセージそのものが支援になることもあります。
「誰がこの人を支えられるだろうか」という視点を持つことで、より持続可能な支援につながることが確認されました。
① 問題ではなく、その人が担う役割に注目する
患者さんが訴える問題が、必ずしも苦しみの本質とは限りません。家族や職場の中で多くの役割を担い、自分自身のことを後回しにしていることが、症状や困りごとの背景に存在することがあります。
問題の解決を急ぐのではなく、「誰を支えているのか」「誰から支えられているのか」といった視点から関係性や役割を理解することが、新たな支援の糸口につながることが議論されました。
② 「何が問題か」だけでなく、「どうなりたいか」を共有する
複雑な問題を抱えるケースでは、原因や診断を明らかにすることだけでなく、「どのような生活を送りたいのか」「どのような関係を築きたいのか」といった本人の希望を共有することが重要です。
患者さん自身が望む未来を一緒に考えることが、診療の方向性を定める大切な出発点になることが議論されました。
③ 解決を急がず、患者さんのペースに合わせて伴走する
支援者はつい問題を整理し、解決しようとしがちです。しかし、レバレッジポイントがすぐに見つからないケースもあります。そのような場合には、無理に介入を進めるのではなく、患者さんのペースを尊重しながら関係を築き、必要な時に支えられる存在であり続けることが大切です。
また、患者さんが多くを語らないからといって、信頼関係が築けていないとは限りません。継続して通院していること自体が信頼の表れである場合もあり、焦らず関係を積み重ねることの重要性が共有されました。
④ 身体症状を丁寧に扱うことも重要なアプローチである
言語化が苦手な患者さんや、自身の感情を整理することが難しい患者さんに対しては、心理社会的背景だけでなく身体症状からアプローチすることも重要です。
身体症状を丁寧に評価し支援することは、プライマリ・ケア医の大切な役割であり、患者さんとの信頼関係を築く上でも重要な入り口となり得ることが議論されました。
⑤ 支援とは「支援者を増やすこと」である
患者さん本人だけを支えようとするのではなく、家族、職場、地域資源、同じ悩みを持つ仲間など、多様な支援の輪を広げていくことが重要です。
また、「一人で抱え込まなくてよい」「人に頼ってもよい」というメッセージそのものが支援になることもあります。
「誰がこの人を支えられるだろうか」という視点を持つことで、より持続可能な支援につながることが確認されました。
参加者の声より
参加者の声を一部紹介させていただきます。
・多くの先生方のさまざまな視点からの議論を聞くことができ、自分の視野が広がりました。
・問題を無理に解決しようとせず、患者さんのペースに合わせて『待つこと』も支援になるという考え方が印象的でした。
・言語化が難しい患者さんに対しては、心理療法だけでなく身体症状からアプローチする方法もあることを学びました。」
・患者さんと家族との関係だけでなく、その背景にある役割やケア負担に目を向ける視点が勉強になりました。
・身体症状を丁寧に扱いながら伴走し続けることが、プライマリ・ケア医の大切な役割だと改めて感じました。
・多くの先生方のさまざまな視点からの議論を聞くことができ、自分の視野が広がりました。
・問題を無理に解決しようとせず、患者さんのペースに合わせて『待つこと』も支援になるという考え方が印象的でした。
・言語化が難しい患者さんに対しては、心理療法だけでなく身体症状からアプローチする方法もあることを学びました。」
・患者さんと家族との関係だけでなく、その背景にある役割やケア負担に目を向ける視点が勉強になりました。
・身体症状を丁寧に扱いながら伴走し続けることが、プライマリ・ケア医の大切な役割だと改めて感じました。
メンタルヘルス症例の公開スーパービジョンについて
スーパービジョンと事例検討は、同じ意味で使われることもありますが、本来は異なります。
スーパービジョンでは、学習者(スーパーバイジー)の思考や感情、学びのプロセスを理解し、それを深めることが重視されます。
メンタルヘルス領域では個別性が高く、複数のアプローチが存在することも少なくありません。そのため、「正解を探す」のではなく、多様な視点から事例を捉え、支援者自身の理解を深めるスーパービジョンの形式が適していると考えています。
今回も参加者それぞれの経験や専門性から多様な視点が共有され、一つの症例を多角的に考える貴重な機会となりました。メンタルヘルス診療に唯一の正解はありませんが、だからこそ対話を通じて学び続けることの大切さを改めて実感する会となりました。
スーパービジョンでは、学習者(スーパーバイジー)の思考や感情、学びのプロセスを理解し、それを深めることが重視されます。
メンタルヘルス領域では個別性が高く、複数のアプローチが存在することも少なくありません。そのため、「正解を探す」のではなく、多様な視点から事例を捉え、支援者自身の理解を深めるスーパービジョンの形式が適していると考えています。
今回も参加者それぞれの経験や専門性から多様な視点が共有され、一つの症例を多角的に考える貴重な機会となりました。メンタルヘルス診療に唯一の正解はありませんが、だからこそ対話を通じて学び続けることの大切さを改めて実感する会となりました。
次回のご案内
次回の公開スーパービジョンは、2027年秋頃の開催を予定しています(詳細は後日ご案内いたします)。
また、ディスカッションした内容は実践誌『プライマリ・ケア』にて、『スーパービジョンから学ぶメンタルヘルスケア』として連載しております。ご関心のある方は、ぜひご覧ください。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
事例のご提供も随時募集しておりますので、どうぞお気軽にお声掛けください。
また、ディスカッションした内容は実践誌『プライマリ・ケア』にて、『スーパービジョンから学ぶメンタルヘルスケア』として連載しております。ご関心のある方は、ぜひご覧ください。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
事例のご提供も随時募集しておりますので、どうぞお気軽にお声掛けください。
最終更新:2026年06月24日 17時24分









