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プライマリ・ケアでの救急/ガラスを飲んじゃった!異物誤嚥の臨床

ケース

●主訴:ガラスを飲み込んだ
●現病歴:患者は3歳の女児。
来院当日の夜、旅先のレストランで食事をしていた。水はテーブルの上にあるグラスで飲んでいた。グラスで水をごくごく飲んでいるときに、口をつけているグラスの縁が割れていることに母親が気がついた。
母親「痛くない?ガラス飲んだの?」
本人「飲んでいない」
父親「口の中見せて。本当に飲んでいない?」
本人「痛くないもん。飲んでないもん」
とのことであった。
ガラスの写真は図1である。どうやら飲んでいたグラスが割れたようである。破片をつなぎ合わせても、グラスの欠けている部分がはっきりとわかる。誤飲している可能性もあり救急外来へ受診となった。
●既往歴:特記なし、成長発達に問題なし
●内服薬:なし
●身体所見:バイタルサイン:血圧 94/62mmHg、脈拍 104回/分、呼吸数22 回/分、体温 36.4°C、酸素飽和度 98%(室内気)。
全身状態は良好。一般身体診察:頭頸部・甲状腺部圧痛なし、口腔内は観察範囲内で特記所見を指摘できない。リンパ節は頸部含め有意リンパ節腫大なし。胸部・腹部は特記所見なし。皮膚・関節所見も特記所見なし。
●胸部・腹部X線:特記所見なし
  • https://www.primarycare-japan.com/pics/news/news-651-1.jpg

はじめに

小児の異物誤飲は一般の救急で経験することがある。最近では異物誤飲への啓発がなされ、救急外来で遭遇することが少なくなってきた印象である。異物の種類によっては、緊急で摘出をすべきもの、経過観察してよいものなどに分かれる。一般的な異物誤飲について解説しつつ、鋭利な異物への対応について解説していく。

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最終更新:2024年03月19日 00時00分

実践誌編集委員会

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