ホームニュースCurrent topics - プライマリ・ケア実践誌プライマリ・ケア医が知っておきたい女性診療のエッセンス/月経困難症の対応

ニュース

Current topics - プライマリ・ケア実践誌

プライマリ・ケア医が知っておきたい女性診療のエッセンス/月経困難症の対応

はじめに

女性は思春期になると月経が発来し、身体の機能に周期性が現れる。女性では月経が35〜40年間あり、この間一度も妊娠しなければ、1回の月経の持続日数を平均5日として、生涯に6年以上も月経とともに過ごさなくてはならない。
今回、思春期〜性成熟期女性においてプライマリ・ケア医が遭遇しやすい月経に関連する健康問題の一つである月経困難症をとりあげたい。

月経困難症(dysmenorrhea)とは

月経期間中に月経に随伴して起こる病的症状をいう。下腹痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、いらいら、下痢および憂うつの順に多くみられる。無排卵性月経には通常みられない。機能性月経困難症は、初経後2〜3年よりはじまる。月経の初日および2日目ころの出血が多いときに強く、痛みの性質は痙攣性、周期性で、原因は頸管狭小やプロスタグランジンなどの内因性生理活性物質による子宮の過収縮である。器質性月経困難症は月経前4〜5日から月経後まで続く持続性の鈍痛のことが多い。子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などの器質性疾患に伴うものをいう。

月経困難症の診断・治療

ここから先は
日本プライマリ・ケア連合学会の
会員記事です

ログインして続きを読む

入会のご案内

最終更新:2024年06月05日 00時00分

実践誌編集委員会

記事の投稿者

実践誌編集委員会

タイトルとURLをコピーする