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理事長 草場先生の部屋
かかりつけ医機能報告制度
猛暑の毎日ですが、会員の皆さんの体調はいかがでしょうか? 職場はきっと冷房で快適かと思いますが、訪問診療での移動など外出の際にはそのギャップが大きく、負担も重いかと思います。くれぐれも職場の皆さんとともに健康に留意してください。
さて、今回は先月7/19に発表された「かかりつけ医機能報告制度」の「議論のまとめ」(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001276177.pdf)について共有したいと思います。詳細については、医事新報に連載する【識者の眼】に「かかりつけ医機能報告制度が意味するものとは?」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24768)と題して書いていますので、お時間がある方はご覧下さい。簡単にまとめますと、2026年の4月から国民はかかりつけ医機能を有する医療機関がどのような医療を提供しているか、Web上で簡単に調べることができるようになります。「どのようなコモンディジーズを診療できるのか」、「在宅医療を実施しているか」、「診療時間外の対応は可能なのか」といった情報に加えて、健診や予防接種への対応の有無、更には総合診療専門医の有無までが含まれます。これは、よく考えると「かかりつけ医機能=総合診療=プライマリ・ケア」という構図に他ならないわけで、日本のプライマリ・ケアの実態がこの制度によって透明化されるという画期的な出来事と捉えて良いでしょう。
そして、これから議論される総合診療科の標榜も視野に入れると、様々な方から指摘されてきた「いったいどこに総合診療医、家庭医はいるの?そして、どんな診療を提供しているの?」という問いに対する強力なアンサーにもなります。我々にとっては、今まで地道に取り組んで来たプライマリ・ケアをついに国民全体に認識してもらえる時代がやってきたということで、本当に意義深いことだと思います。
これから1年半をかけて徐々に準備が進んでいきますが、この制度については今後も取り上げていきたいと思っています。どうかご注目ください。
草場鉄周
これから1年半をかけて徐々に準備が進んでいきますが、この制度については今後も取り上げていきたいと思っています。どうかご注目ください。
草場鉄周
最終更新:2024年08月05日 18時48分