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理事長 草場先生の部屋

地方の公立病院の苦境と総合診療への期待

先日、日本公立病院連盟総会が北海道・釧路で開催され、Webで講演をさせて頂きました。公立病院ということで全国の都道府県立や市町村立の病院が多数参加されていました。講演の内容としては、プライマリ・ケアや総合診療に関する近況の情報提供、そして、特に病院での総合診療医の活躍の可能性について詳しくお話しをさせて頂きました。
大変印象深かったのは、講演後の質疑応答の中で、多くの病院がコロナ明けの数年で経営状態が大半厳しくなっているという悲痛な声でした。物価高や人件費増加など、あらゆる面で費用が高騰する中では経営が厳しいのは当然ですので、政府には力強い支援を展開してもらいたいと思います。

公立病院から総合診療に対する期待を感じました

また、総合診療を病院として推進していこうと思っているという声をたくさん聞くことができたことにも驚きました。大都市での高度医療を提供する医療機関は別かもしれませんが、多くの地域にある病院では住民の健康問題に幅広く対応し、救急から在宅医療まで幅広く提供できる総合診療医の存在は経営の面でも大きなメリットがあるのは間違いありません。どのようにしたら総合診療医を招くことができるのか、また、総合診療を推進するにあたって、病院の経営陣はどのようなスタンスをとるべきなのか、などたくさんの質問を頂きました。そして、そうした声から総合診療に対する期待をひしひしと感じることができました。
これからも社会からの総合診療への期待は高まるばかりだと思います。私どもの学会も今までの取り組みを更に力強く推進していく必要がありますね。着々と進んで参りましょう!

草場鉄周

最終更新:2025年11月04日 15時38分

「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

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「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

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