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プライマリ・ケア認定看護師の会

【開催報告】認定者の会 4月の雑談会

学会認定プライマリ・ケア看護師認定者の会では、偶数月に「雑談会」という交流会を行っています。
4月に入り新年度が始まり、仕事や家庭など忙しい中、久しぶりの方も含め10名の認定者が参加しました。
今回のテーマは、「職場内のプライマリ・ケア看護師の教育実践について」です。
様々な意見がありましたので、その内容をお伝えします。
  • https://www.primarycare-japan.com/pics/news/news-403-1.jpg
    画像:雑談会の様子

職場でのプライマリ・ケア看護師の教育実践の実際の取り組みについて

参加者それぞれが自己紹介も含めて取り組みについて話をしました。
 
〇急性期病院勤務
・ 4月でもあり、新しい部署へ異動した。退院支援から地域との繋がりを多職種と連携しながら拡大していくために、今後は育成も含め新たに自己の役割を実践していきたい。
・1年目の看護師と臨床推論などで勉強会はしているが、育成までは実践できていない。自己研鑚の学びが組織の中で評価される仕組みが必要と考える。この繋がり(認定者の勉強会・雑談会)の積み重ねが、プライマリ・ケア看護の育成につながっていくと考えている。

 〇在宅診療所勤務
・ 看護学生の実習先となった。訪問診療の同行ができないため、実習内容を考え中である。現場では、まだ育成までには至っていない。
・ セミナーの告知などを行いながら浸透できればと考えている。

〇訪問看護ステーション勤務
・ラダー評価表(看護師の成長段階を示す、レベルⅠ~Ⅴまである)のレベルⅢに該当する看護師は事例報告を書くようにしているが、この内容を確認しながらアセスメントができるようにアドバイスをしている。

〇診療所・外来のない在宅診療勤務
・プライマリ・ケアを学んでほしいため、プライマリ・ケア連合学会の学術集会に5人行けるように予算を確保した。
・予防接種に来たお母さんへの声かけを行い、育児の心配や母親の体調について看護の視点から観察をして、医師の診療につなげられるように実践を始めた。日々行っている看護業務を可視化し、学んだことを実践するようにしている。
・コロナ禍で近隣の急性期病院での実習ができなかったことから、学生実習を短期間受け入れた。院内の勉強会では、月1回プライマリ・ケア看護の勉強をしている。
・看護学生の実習先となった。コロナ禍の対応のため、看護学生の訪問診療の同行ができないため、実習内容を考え中である。在宅診療の現場では、看護師育成にまでには至っていないのが現状である。
・ セミナーの告知など行いながら、自分の役割について浸透できればと考えている。

教育から繋がった経験談

急性期病院勤務の看護師から、自身が勤める病院の意思決定委員会に所属し、カンファレンス時の書式を提案したと報告がありました。
学会認定プライマリ・ケア看護師の認定を受けるための事例書式を参考にして、アセスメントや考察などを可視化したそうです。
スタッフが自分の実践を省察していくことで、事例を深めることができてスタッフのスキルがあがった経験をしたとのことでした。

皆さんの力強い思いが伝わってきました!

雑談会の中では、実際には、教育実践の取り組みまでには至っていないと話された方が多かったです。
職場環境の違いもありますが、日々の業務に追われていたり、どのように教育を進めていけばいいのか迷っている人も多いことがわかりました。
また、新たに看護学生を受け入れることで、地域の看護師の役割や働き方、患者さんの生活を学んでもらえる機会が増えると実感しました。
皆さんの語る言葉からは、今はできていないが、いつかは「職場内での育成からプライマリ・ケア看護師を増やしたい」と考えていることが伝わってきました。

最後に

今回は、実際に困っていることやどのように教育の体制を構築していくのかなど、深いところまで話し合うことができませんでした。
しかし、今日参加された方は、一歩ずつ自己で、できる活動から取り組みをされており、それを知ることができたことは、未来のプライマリ・ケア看護師へつながっていくことだと思いました。

またこの話の続きができれば幸いです!

 
看護師部会 認定者の会支援部門
森町家庭医クリニック
三倉祐美子

最終更新:2023年08月17日 11時03分

看護師部会 広報活動支援部門

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看護師部会 広報活動支援部門

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