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【看護学生実習受入施設紹介③】哲西町診療所 桑原ひとみさん編
プライマリ・ケアの領域で 看護学生の実習を受け入れていることを知っていますか?
シリーズでお伝えする【看護学生実習受入施設紹介】。
今回は、岡山にある「哲西町診療所」で勤務している桑原 ひとみさんに、看護学生の実習をどのように受け入れているかを紹介していただきます。
シリーズでお伝えする【看護学生実習受入施設紹介】。
今回は、岡山にある「哲西町診療所」で勤務している桑原 ひとみさんに、看護学生の実習をどのように受け入れているかを紹介していただきます。
Q 看護学生の実習の受け入れをどのように始められましたか?
新見公立大学の看護学生の実習を受け入れています。
新見公立大学では、開学当初より実習先のひとつに診療所があり、在宅看護の対象である療養者と家族を取り巻く保健・医療・福祉の中の医療の関わりとして、診療所実習が位置づけられているそうです。
哲西町診療所では、2003年度からこの実習を受入れています。
これまでに延べ800人以上が実習に来られました。
新見公立大学では、開学当初より実習先のひとつに診療所があり、在宅看護の対象である療養者と家族を取り巻く保健・医療・福祉の中の医療の関わりとして、診療所実習が位置づけられているそうです。
哲西町診療所では、2003年度からこの実習を受入れています。
これまでに延べ800人以上が実習に来られました。
Q 実習の一日の流れの様子を教えてください
午前中は待合室に出て患者さんの血圧測定をしながら問診をしてもらいます。
その後、学生が自分たちで考えた健康教室を、待合室で20分程実施します。
テーマは、高血圧や熱中症、認知症予防などさまざまです。
その後、学生が自分たちで考えた健康教室を、待合室で20分程実施します。
テーマは、高血圧や熱中症、認知症予防などさまざまです。
午前中は、胃カメラやCT、レントゲンなどの検査を受ける受診者の見学や声掛けとともに、診察介助を見学・体験してもらいます。
慌ただしい診療所の一日の予定に合わせて、看護学生も行動を共にします。
2日間の実習の中で、必ず訪問診療が入るように予定を組んでいます。
午後は訪問診療や訪問看護に同行します。
慌ただしい診療所の一日の予定に合わせて、看護学生も行動を共にします。
2日間の実習の中で、必ず訪問診療が入るように予定を組んでいます。
午後は訪問診療や訪問看護に同行します。
診療や訪問の合間に、医師・看護師からの講義を受けてもらいます。
看護学生に地域医療、在宅医療、グリーフケアや診療所看護師との協働について話をします。
夕方のスタッフの話し合いの折には、学生も一緒に参加して、診療所内スタッフ全員に、実習の感想や学びを発表・共有してもらいます。
また、私たちの診療所は、庁舎、図書館、保健福祉センター、文化ホール、診療所を一体化した複合施設 「きらめき広場」 の中にあるので、施設を案内し連携をどのように行っている実際に歩いて説明します。
この施設は、町の主要な機能や組織が一体化しており、アクセスが良く、25年ほど前に整備された施設です。
住民にとっては生活の重要な施設となっています。
1日の終わりには、反省会を行い、看護師と学生が1日を振り返りを行います。
看護学生に地域医療、在宅医療、グリーフケアや診療所看護師との協働について話をします。
夕方のスタッフの話し合いの折には、学生も一緒に参加して、診療所内スタッフ全員に、実習の感想や学びを発表・共有してもらいます。
また、私たちの診療所は、庁舎、図書館、保健福祉センター、文化ホール、診療所を一体化した複合施設 「きらめき広場」 の中にあるので、施設を案内し連携をどのように行っている実際に歩いて説明します。
この施設は、町の主要な機能や組織が一体化しており、アクセスが良く、25年ほど前に整備された施設です。
住民にとっては生活の重要な施設となっています。
1日の終わりには、反省会を行い、看護師と学生が1日を振り返りを行います。
Q 実習の受け入れをするための準備はどのようにされましたか?
診療所での看護師業務は多岐にわたります。
看護以外と思われるような業務のひとつひとつに思いがあること、診療所で、さらには地域で大切にしていること、そこから学んだこと、そして何より療養者さんや住民の方から教えてもらったこと、支えてもらっていること、やりがいを学生に伝えることが大切だと思っています。
というのも、かつて1日実習を受け入れた当初、看護学生に診療所看護師のイメージは「医者のかばん持ち」と言われたことがありました。
診療所の看護師は医師の指示待ちのように見える…ということを言いたかったのでしょう。
忙しい業務の中で実習指導をしていたのですが、1日しかない実習の中で、なかなか自分たちの思いまでも伝えきれていなかったように思います。
この経験と学びを生かして、哲西町診療所では、看護学生の実習の中に必ず看護師による講義を入れています。
そして、1日だった実習を2日間にしてもらいました。
講義内容は、診療所の概要や運営方針をはじめ、これまで多職種連携で関わった具体的な事例紹介、診療所看護師の業務ややりがいなど、2日間の実習だけでは伝えきれない様々な内容を当診療所看護師が作成したスライドを用いて約1時間にわたり話をしています。
診療所の実習満足度アンケートでは、看護師による講義が訪問診療や療養者さんとのコミュニケーション等の項目よりも一番高い満足度でした。
看護以外と思われるような業務のひとつひとつに思いがあること、診療所で、さらには地域で大切にしていること、そこから学んだこと、そして何より療養者さんや住民の方から教えてもらったこと、支えてもらっていること、やりがいを学生に伝えることが大切だと思っています。
というのも、かつて1日実習を受け入れた当初、看護学生に診療所看護師のイメージは「医者のかばん持ち」と言われたことがありました。
診療所の看護師は医師の指示待ちのように見える…ということを言いたかったのでしょう。
忙しい業務の中で実習指導をしていたのですが、1日しかない実習の中で、なかなか自分たちの思いまでも伝えきれていなかったように思います。
この経験と学びを生かして、哲西町診療所では、看護学生の実習の中に必ず看護師による講義を入れています。
そして、1日だった実習を2日間にしてもらいました。
講義内容は、診療所の概要や運営方針をはじめ、これまで多職種連携で関わった具体的な事例紹介、診療所看護師の業務ややりがいなど、2日間の実習だけでは伝えきれない様々な内容を当診療所看護師が作成したスライドを用いて約1時間にわたり話をしています。
診療所の実習満足度アンケートでは、看護師による講義が訪問診療や療養者さんとのコミュニケーション等の項目よりも一番高い満足度でした。
Q 実習を受け入れてみて、良かったと思う点はどのようなところですか?
以下の内容は、実習に参加された学生さんからのアンケートコメントからの抜粋です。
短い実習の中でも、時間を割いて診療所看護師の思いややりがいを伝えることで、以下のフィードバックを受けたことが私たちのポジティブな経験につながっています。
「患者との距離が近く必要とされていることが伝わった」
「看護師一人ひとりの役割と責任の重さを感じ、その分やりがいが大きい」
「信頼関係が大切で、難しいことも多いと思うが、色々な人が関わって作り上げたつながりがいいと思った」
「診療所スタッフが誇りをもち、生き生きと働いている」
「哲西町診療所のスタッフと一緒に働きたい」
実習後にはぜひ働いてみたい、何年か病院で働いた後働きたい、という看護学生が多くなりました。
近年は在宅志向の看護学生も増えてきて、訪問看護師などを希望する看護学生もいます。
新卒で診療所で働いてみたいと希望する学生さんもいました。
一生懸命関わり伝えることで、看護学生が共感を持って聞いてくれるようになりました。
実習に対する態度・姿勢も意欲的になり、興味を持ちながら実習に臨むようになりました。
指導にあたる看護師も伝えがいが増しました。
そして、診療所看護師として、今後も変わらず教育にも携わり、その役割ややりがいなどを伝え続けていくことは重要な任務と考えています。
地域医療に携わる看護師が一人でも多く増えることを望みます。
短い実習の中でも、時間を割いて診療所看護師の思いややりがいを伝えることで、以下のフィードバックを受けたことが私たちのポジティブな経験につながっています。
「患者との距離が近く必要とされていることが伝わった」
「看護師一人ひとりの役割と責任の重さを感じ、その分やりがいが大きい」
「信頼関係が大切で、難しいことも多いと思うが、色々な人が関わって作り上げたつながりがいいと思った」
「診療所スタッフが誇りをもち、生き生きと働いている」
「哲西町診療所のスタッフと一緒に働きたい」
実習後にはぜひ働いてみたい、何年か病院で働いた後働きたい、という看護学生が多くなりました。
近年は在宅志向の看護学生も増えてきて、訪問看護師などを希望する看護学生もいます。
新卒で診療所で働いてみたいと希望する学生さんもいました。
一生懸命関わり伝えることで、看護学生が共感を持って聞いてくれるようになりました。
実習に対する態度・姿勢も意欲的になり、興味を持ちながら実習に臨むようになりました。
指導にあたる看護師も伝えがいが増しました。
そして、診療所看護師として、今後も変わらず教育にも携わり、その役割ややりがいなどを伝え続けていくことは重要な任務と考えています。
地域医療に携わる看護師が一人でも多く増えることを望みます。
Q どのような体験が学生にメリットとなると思いますか?
診療所では疾患を抱える療養者さんですが、診療所を一歩外に出たら一人の住民です。
町では元気に暮らしています。
役割をもって生き生きと活躍されている療養者さんたちの姿をみることができます。
笑顔がありとても素敵です。
診療所では、地域で暮らす療養者さんたちの生活の様子を、継続的に聞くことができます。
また、哲西町診療所では実習指導は看護師だけではなく、医師も関わります。
診療の合間に看護学生に地域医療、在宅医療、グリーフケアや診療所看護師との協働について話をもらいます。
看護学生の実習の中で、詳細に医師から話を聞き、協働できる実習はないと思います。
それが、学生にはとても印象に残るようです。
町では元気に暮らしています。
役割をもって生き生きと活躍されている療養者さんたちの姿をみることができます。
笑顔がありとても素敵です。
診療所では、地域で暮らす療養者さんたちの生活の様子を、継続的に聞くことができます。
また、哲西町診療所では実習指導は看護師だけではなく、医師も関わります。
診療の合間に看護学生に地域医療、在宅医療、グリーフケアや診療所看護師との協働について話をもらいます。
看護学生の実習の中で、詳細に医師から話を聞き、協働できる実習はないと思います。
それが、学生にはとても印象に残るようです。
Q 最後に学生さんへメッセージをお願いします
療養者さんは病気を持ちながらでも地域で役割を持って生き生きと暮らしています。
診療所看護師は、療養者さんが大好きな町で、できる限り最期まで家で暮らし続けられるように支えたいと日々頑張っています。
地域で暮らす療養者さんの話を聞くことができ、その生活を継続できるようにサポートする看護職の役割を療養者さんとの触れ合いを通して実感できるところが、診療所実習の魅力であり大切な部分だと思います。
診療所は学びの多い場所です!
診療所看護師は、療養者さんが大好きな町で、できる限り最期まで家で暮らし続けられるように支えたいと日々頑張っています。
地域で暮らす療養者さんの話を聞くことができ、その生活を継続できるようにサポートする看護職の役割を療養者さんとの触れ合いを通して実感できるところが、診療所実習の魅力であり大切な部分だと思います。
診療所は学びの多い場所です!
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最終更新:2025年08月25日 12時46分