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【学生実習受入施設紹介①】ひのでクリニック 蔵重真里さん編
プライマリ・ケアの領域で 看護学生の実習を受け入れていることを知っていますか?
シリーズでお伝えする【看護学生実習受入施設紹介】。
初回となる今回は、広島にある「ひのでクリニック」で勤務している蔵重真里さんに、看護学生の実習をどのように受け入れているかを紹介していただきます。
シリーズでお伝えする【看護学生実習受入施設紹介】。
初回となる今回は、広島にある「ひのでクリニック」で勤務している蔵重真里さんに、看護学生の実習をどのように受け入れているかを紹介していただきます。
Q 看護学生の実習を受け入れた経緯を教えてください
広島大学の看護学生の実習受け入れの依頼がありました。
担当教員より、新カリキュラムでプライマリ・ケア診療所での実習を取り入れたこと、病院での実習を経験する前に住み慣れた地域で暮らしている方々へのプライマリ・ケアの実際を学生に体験させたいという熱い思いをうかがいました。
当院では、医療的ケアが必要な子どもを含む0歳から100歳までの在宅医療を必要とする患者さんの診療をおこなっています。
そのため、学生の実践的な学びを支援することができそうだと感じました。
当院院長からも、教育機関とのパートナーシップを大切にし、次世代の看護師育成に貢献することで地域貢献をしようと話があり、実習を受けることにしました。
学生には、とにかく現場を知ってほしい、地域で暮らす実際を知ってほしいという思いでいます。
学生時代の体験は、その後の看護師人生にも影響すると考えています。
可能な限り様々な体験ができるようにしています。
担当教員より、新カリキュラムでプライマリ・ケア診療所での実習を取り入れたこと、病院での実習を経験する前に住み慣れた地域で暮らしている方々へのプライマリ・ケアの実際を学生に体験させたいという熱い思いをうかがいました。
当院では、医療的ケアが必要な子どもを含む0歳から100歳までの在宅医療を必要とする患者さんの診療をおこなっています。
そのため、学生の実践的な学びを支援することができそうだと感じました。
当院院長からも、教育機関とのパートナーシップを大切にし、次世代の看護師育成に貢献することで地域貢献をしようと話があり、実習を受けることにしました。
学生には、とにかく現場を知ってほしい、地域で暮らす実際を知ってほしいという思いでいます。
学生時代の体験は、その後の看護師人生にも影響すると考えています。
可能な限り様々な体験ができるようにしています。
Q 実習の一日の流れの様子を教えてください
事前準備(状態確認、物品準備)
学生は、朝8時半に診療所に集合します。
当院は訪問診療専門のクリニックです。
そのため、朝は診療に必要な物品や荷物を車に積み込むところからスタートします。
備品の補充、持参する物品、予定のある処置の物品、必要書類などをカルテで確認しながら準備します。
この場面も学生に見学してもらったり、一緒に積み込みをしています(荷物の重さも感じてもらいます)。
当院は訪問診療専門のクリニックです。
そのため、朝は診療に必要な物品や荷物を車に積み込むところからスタートします。
備品の補充、持参する物品、予定のある処置の物品、必要書類などをカルテで確認しながら準備します。
この場面も学生に見学してもらったり、一緒に積み込みをしています(荷物の重さも感じてもらいます)。
連絡調整・移動中の情報共有
医師や看護師は、体調が不安定な患者さんに電話で状態確認をします。
学生には、その様子を見学してもらいます。
また、その後に医師や看護師で、患者さんの状態に沿った診療の方向性やスケジュールの確認をしています。
院内で多職種で協力して仕事をしている実際を見学し体験してもらいます。
移動中の車内では、これから訪問する患者さんの情報を伝え、学生からの質問に答えます。
また、医師と看護師の会話を聞いたり、他事業所への電話連絡の実際を見聞きしてもらうこともあります。
時には、看護師になろうと思ったきっかけを学生に聞いたり、一生勉強!と現在も学び続けている現場の医師や看護師の思い、働き方をお伝えしています。
学生には、その様子を見学してもらいます。
また、その後に医師や看護師で、患者さんの状態に沿った診療の方向性やスケジュールの確認をしています。
院内で多職種で協力して仕事をしている実際を見学し体験してもらいます。
移動中の車内では、これから訪問する患者さんの情報を伝え、学生からの質問に答えます。
また、医師と看護師の会話を聞いたり、他事業所への電話連絡の実際を見聞きしてもらうこともあります。
時には、看護師になろうと思ったきっかけを学生に聞いたり、一生勉強!と現在も学び続けている現場の医師や看護師の思い、働き方をお伝えしています。
訪問診療への同行
患者さんのご自宅では、訪問診療の実際を見学してもらいます。
午前中に5件程度、午後から4件程度訪問します。
訪問診療では、医師の診療、患者さんとご家族の反応、看護師の対応、多職種との連携を学ぶことができます。
患者さんのご自宅での診察は、身体面だけでなく、生活環境や医療的ケアが必要なお子さんのきょうだい・ご家族の状況など情報に溢れています。
医師や看護師は、体調面の観察とともに生活面、社会面などの背景を含めて患者さんとご家族を診ている(観ている、看ている)ことを、実際の現場で体験してもらいます。
実習中に1日は患者さんとそのご家族にご協力いただき、訪問診療同行とは別に看護師と一緒に1~2時間程度ご自宅に訪問して、経管栄養や気管切開からの痰吸引などの医療的ケアの実際を体験していただきます。
午前中に5件程度、午後から4件程度訪問します。
訪問診療では、医師の診療、患者さんとご家族の反応、看護師の対応、多職種との連携を学ぶことができます。
患者さんのご自宅での診察は、身体面だけでなく、生活環境や医療的ケアが必要なお子さんのきょうだい・ご家族の状況など情報に溢れています。
医師や看護師は、体調面の観察とともに生活面、社会面などの背景を含めて患者さんとご家族を診ている(観ている、看ている)ことを、実際の現場で体験してもらいます。
実習中に1日は患者さんとそのご家族にご協力いただき、訪問診療同行とは別に看護師と一緒に1~2時間程度ご自宅に訪問して、経管栄養や気管切開からの痰吸引などの医療的ケアの実際を体験していただきます。
医療処置の体験・見学
気管切開があり24時間人工呼吸器使用中のお子さんの診察では、まず、声をかけて体温測定をし、モニターで脈拍やSpO2を確認します。
そして、ご家族からお話をうかがったり、多職種との連携ノートから情報を収集します。
学生には、ご家族がどのような医療的ケアを実施されているのか、どんな在宅サービスを利用しているのか、好きなことや学校の授業などの生活を知ってもらえるよう、お子さんとそのご家族の地域での生活の実際をお伝えするようにしています。
また、胃瘻チューブを挿入しているお子さんでは、2ヶ月おきにチューブを交換しています。
自宅での処置なので、リラックスして処置を受けることができます。
看護師は、胃瘻チューブの準備や交換前後のケアを行います。
学生には、処置の介助の見学とともに、通院の大変さ(荷物の多さ、病院までの距離)や生活背景・家族背景についても考えていただきます。
その他、気管カニュレや吸引カテーテル、胃瘻、経管栄養物品などを確認してもらいます。
医療的ケアに必要な物品の種類、サイズの違いなど、個別性に対応していることを見てもらい、物品の管理も診療所の大切な仕事の一つだと学べるようにしています。
そして、ご家族からお話をうかがったり、多職種との連携ノートから情報を収集します。
学生には、ご家族がどのような医療的ケアを実施されているのか、どんな在宅サービスを利用しているのか、好きなことや学校の授業などの生活を知ってもらえるよう、お子さんとそのご家族の地域での生活の実際をお伝えするようにしています。
また、胃瘻チューブを挿入しているお子さんでは、2ヶ月おきにチューブを交換しています。
自宅での処置なので、リラックスして処置を受けることができます。
看護師は、胃瘻チューブの準備や交換前後のケアを行います。
学生には、処置の介助の見学とともに、通院の大変さ(荷物の多さ、病院までの距離)や生活背景・家族背景についても考えていただきます。
その他、気管カニュレや吸引カテーテル、胃瘻、経管栄養物品などを確認してもらいます。
医療的ケアに必要な物品の種類、サイズの違いなど、個別性に対応していることを見てもらい、物品の管理も診療所の大切な仕事の一つだと学べるようにしています。
定期で訪問診療する以外の体験
昨年度は実習の初日にお看取りがありました。
同行した学生にとって初めての看取りの場面であり、その日の実習終了時の振り返りでも涙が出るほどでした。
学生からは、当院だけでなく訪問看護ステーションの関わりがあったこと、ご家族の「家に連れて帰ってよかった、皆さんにサポートしてもらった」といった言葉が印象に残ったと話してくれました。
また、機会があれば、退院前カンファレンスやオンラインでのサービス担当者会議も見学同行してもらいます。
訪問診療同行実習の合間には、ミニ講義もあります。
初日は、ひのでクリニックの概要、在宅医療や当院の特徴などについて、スライドを用いてオリエンテーションをします。
実習では回り切れない患者さんのご自宅の様子を写真で見たり、時間があれば当院が力を入れている食支援について、管理栄養士から説明をしてもらいます。
同行した学生にとって初めての看取りの場面であり、その日の実習終了時の振り返りでも涙が出るほどでした。
学生からは、当院だけでなく訪問看護ステーションの関わりがあったこと、ご家族の「家に連れて帰ってよかった、皆さんにサポートしてもらった」といった言葉が印象に残ったと話してくれました。
また、機会があれば、退院前カンファレンスやオンラインでのサービス担当者会議も見学同行してもらいます。
訪問診療同行実習の合間には、ミニ講義もあります。
初日は、ひのでクリニックの概要、在宅医療や当院の特徴などについて、スライドを用いてオリエンテーションをします。
実習では回り切れない患者さんのご自宅の様子を写真で見たり、時間があれば当院が力を入れている食支援について、管理栄養士から説明をしてもらいます。
Q 実習の受け入れに向けて、どのような準備をしましたか?
大学の実習要項を診療チーム内すべての職種で共有しました。
実習には医師の協力も必要なので、実習目的、実習目標を医師たちにも伝え協力を仰ぎました。
また、ジェネレーションギャップへの対応方法を事前にチーム全体で話し合いました。
学生さんがスムーズに実習に取り組めるよう、実習当日の診療同行スタッフの調整を行うなど、診療チーム全体でサポートできる体制を整えました。
実習には医師の協力も必要なので、実習目的、実習目標を医師たちにも伝え協力を仰ぎました。
また、ジェネレーションギャップへの対応方法を事前にチーム全体で話し合いました。
学生さんがスムーズに実習に取り組めるよう、実習当日の診療同行スタッフの調整を行うなど、診療チーム全体でサポートできる体制を整えました。
Q 実習を受けてどのような点がよかったですか
若い世代の学生から最近の看護教育のことを教えてもらったり、学生のフレッシュな視点を聞けることで自らを振り返ることができます。
また、患者さんにとっても、学生が来られることで普段と違う表情で反応してくださるなど良い刺激、良い影響があることを感じます。
時にはご家族から学生へエールをいただくこともあり、患者さんとご家族も、学生へ協力、応援するという役割を感じていただけていると思います。
実習後のレポートを読むと、実習で知ったことをさらに調べて深めて学んでいて、私達も勉強になります。
学生の学びや成長を感じることができ大変やりがいを感じます。
また、患者さんにとっても、学生が来られることで普段と違う表情で反応してくださるなど良い刺激、良い影響があることを感じます。
時にはご家族から学生へエールをいただくこともあり、患者さんとご家族も、学生へ協力、応援するという役割を感じていただけていると思います。
実習後のレポートを読むと、実習で知ったことをさらに調べて深めて学んでいて、私達も勉強になります。
学生の学びや成長を感じることができ大変やりがいを感じます。
Q どのような体験が学生にメリットになると思いますか
当院は幅広い年齢、疾患の患者さんに対応しているので、様々なケースを体験できるところです。
在宅医療の中でも、特に小児在宅医療の実際、お子さんとそのご家族の実際の生活を知っていただける良い機会となっています。
他には、在宅緩和ケアや認知症や心療内科の診療の実際も見ていただけます。
退院前カンファレンス、担当者会議をはじめ、診療前後の多職種連携の様子も体験できます。
予防接種を含め、患者さんだけでなくご家族や社会背景、地域を含めた視点で関わっているプライマリ・ケア診療・看護の現場を体験できます。
在宅医療の中でも、特に小児在宅医療の実際、お子さんとそのご家族の実際の生活を知っていただける良い機会となっています。
他には、在宅緩和ケアや認知症や心療内科の診療の実際も見ていただけます。
退院前カンファレンス、担当者会議をはじめ、診療前後の多職種連携の様子も体験できます。
予防接種を含め、患者さんだけでなくご家族や社会背景、地域を含めた視点で関わっているプライマリ・ケア診療・看護の現場を体験できます。
Q 最後に学生へメッセージをお願いします!
地域で暮らす人々の生活の実際を学ぶことは、これからの病院実習や臨床現場でも必ず活きます。
看護師として患者さんの体調面のアセスメントをすることは必須ですが、体調面以外の生活背景を知ることは、患者さんを全人的に捉え信頼関係の構築やよりよいケアにつながります。
また、多職種で協力してケアを行うことがあたりまえのプライマリ・ケアでの実践が、地域だけでなく病院の中でも活きてくると思います!
看護師として働く場所は様々です。
在宅医療の現場、プライマリ・ケア看護師としての働き方が選択肢のひとつとなるといいなと思っています。
皆さんが楽しく学べるようサポートします。
実習に来られるのをお待ちしています!
看護師として患者さんの体調面のアセスメントをすることは必須ですが、体調面以外の生活背景を知ることは、患者さんを全人的に捉え信頼関係の構築やよりよいケアにつながります。
また、多職種で協力してケアを行うことがあたりまえのプライマリ・ケアでの実践が、地域だけでなく病院の中でも活きてくると思います!
看護師として働く場所は様々です。
在宅医療の現場、プライマリ・ケア看護師としての働き方が選択肢のひとつとなるといいなと思っています。
皆さんが楽しく学べるようサポートします。
実習に来られるのをお待ちしています!
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最終更新:2024年11月16日 14時13分