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理事長 草場先生の部屋

北海道大会を終えて

6月の学術大会、全国からたくさんの学会員の皆さんに札幌をはじめとした道内の各地を訪れて頂きました。私も北海道を基盤とする人間の一人として久しぶりに開催される北海道での学術大会は格別で、実に素晴らしい時間を過ごすことができました。
プレ企画として十勝、中空知、室蘭、函館、後志で開催された様々な企画も大変好評だったようです。私は室蘭の企画で北海道家庭医療学センターの創設者である葛西龍樹先生をお迎えしたシンポジウムに登壇しましたが、長年のおつき合いのある患者さんも含むたくさんの市民の皆さんもいらっしゃって実に温かい雰囲気でした。北海道も全国と同じ構図で大都市札幌に医療資源が集中している状況ではありますが、総合診療・家庭医療はむしろ地域で生まれて育てられてきた歴史があります。そんな地域のパワーを全国の皆さんにお伝えする良い機会になりました。
本大会はコロナ禍を乗り越えて現地参加がスタンダードになった愛知大会、浜松大会に続いて大変な活気でした。基調講演としてJudith Belle Brown先生をカナダからお招きし、患者中心の医療の実践する上で重要となる多職種連携のあり方を語って頂きました。Judy先生は私が大学院で家庭医療を学んだ師匠で、ソーシャルワーカとしてIan McWhinny先生のチームで家庭医療を深めてきた臨床家でもあり質的研究の大家でもある素晴らしい方です。大会後にお話をしたとき、2005年の京都でのアジア太平洋地域WONCA以来の来日でしたが、日本におけるプライマリ・ケアの盛り上がりに大変感銘を受けたと語っておられました。過去を知る者としては本当に嬉しい一言でしたね。
学術大会は新旧の出会いがあり、過去を振り返りつつ未来を夢見る素晴らしい一時です。来年の京都大会は鈴木大会長を中心にきっと楽しい企画が満載だと期待をしております。また、春の京都で皆さんとお会いするのを楽しみにしております。

草場鉄周

最終更新:2025年07月07日 18時10分

「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

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「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

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