ホームニュース理事長 草場先生の部屋プライマリ・ケアと医療政策

ニュース

理事長 草場先生の部屋

プライマリ・ケアと医療政策

日本プライマリ・ケア連合学会では医療政策委員会を立ち上げ、高い質のプライマリ・ケアを実現するために日本の医療政策をいかに改革できるかを模索し始めています。

「かかりつけ医機能報告制度」

いくつかの軸がありますが、一つは医療提供体制に関連する制度で、具体的には「かかりつけ医機能報告制度」です。制度設計の段階から学会は参画してきましたし、現在はかかりつけ医機能の研修制度の構築にも関わっています。こちらについては、近々、有識者と私が対話する動画が公表されますので、そちらをご覧下さい。温かいエールもあり必見です。

理想的なプライマリ・ケアモデルの提唱

次の軸は理想的なプライマリ・ケアモデルの提唱で、現在ワークフォースWGにて議論を重ねております。日本の多職種連携は極端に医師に権限が集中している歪みがありますが、いかに医師以外の専門職の活躍を制度に組み込むべきか、色々と模索をしていく予定です。また、次は市民ニーズに関するWGです。そもそも日本国民がプライマリ・ケアをどう捉えているのか、また逆に我々はプライマリ・ケアの価値をどのように日本の市民に伝えていくべきかについて検討を進めています。

データWGと診療報酬WG

最後に、データWGと診療報酬WGです。データWGではこうした様々な医療政策の展開の上で、我々日本のプライマリ・ケアの手元にどのようなエビデンスがあるのか、そしてこれからどのようなエビデンスを創出すべきかを議論しています。そして、診療報酬WGはもっとも現実的な議論として、来年予定の診療報酬改定にどのような提言をすべきか、具体的には外来での地域包括診療料や生活習慣病管理料のあるべき姿を起点に検討を始めているところです。こちらはステークホルダーも多く容易ではありませんが、一歩ずつでも進んでいきたいテーマです。

色々と語ってきましたが、幸い、コロナ禍における様々な貢献が評価され、我々学会の提言に耳を傾けて頂ける環境にあります。データやプライマリ・ケアの現場を基盤にした政策提言を粘り強く続けていく予定です。学会員の皆様の声や知恵もぜひお寄せください!

草場鉄周

最終更新:2025年03月03日 18時25分

「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

記事の投稿者

「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

タイトルとURLをコピーする