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【インタラクティブセッション「発達特性を持つ医療者が安心安全に働くために ~多職種で語る~」開催報告】

【予防医療・健康増進・産業保健委員会 産業保健チーム】からの企画開催報告

当チームが第17回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会にて企画・運営いたしましたインタラクティブセッション「発達特性を持つ医療者が安心安全に働くために ~多職種で語る~」が、5月30日(日)に無事に開催されました。

当日はメインセッションや指導医講習会といった注目度の高いプログラムと時間が重なっていたにもかかわらず、会場には100名近い皆様にお集まりいただきました。用意していた席が足りず、一部の皆様には立ったままでのご参加をお願いすることとなり、大変ご不便をおかけいたしました。次回以降はより快適な会場環境を整えられるよう、全体調整を含めて尽力してまいりたいと存じます。

多くの皆様にご来場いただきましたことは、医療現場における「発達特性」や「多様性の包摂」への関心の高さを改めて深く実感する機会となりました。ご登壇およびご参加いただいた皆様、そしてアンケートへご協力いただいた皆様、鈴木富雄大会長はじめ、大会運営に関わってくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。

■ なぜ今、医療者の「発達特性」なのか

医療の現場は、高度な専門性、迅速な判断、そして緻密なチーム連携が求められる極めて過酷な環境です。その中で、人間関係や業務の進め方にさまざまな困難さを抱える医療者が少なくありません。

本セッションでは、そうした困難さの一要因として「自分たちが自分自身のことをまだよく知らない」という視座が抜けていたのではないか、という問題提起からスタートしました。他者を理解し環境を調整するためには、まず自分自身の特性や認知の癖を知ることが不可欠である――この本質的なテーマを、多職種による多角的な視点から掘り下げていきました。

■ 多職種による濃密なレクチャーと、リアルな事例検討

前半のレクチャーパートでは、心療内科医、医学教育の専門家、病院での具体的な取り組み事例、さらには法的なリスクをカバーする弁護士など、まさに「多職種」ならではの専門的な知見が共有されました。

後半のグループディスカッションでは、現場で実際に直面しそうな「解像度の高いリアルな事例」をベースに検討会を行いました。「当事者である医療者をどう支えるか」だけでなく、「周囲で対応にあたり、疲弊してしまうスタッフのメンタルケアをどうすべきか」「環境調整を行う際のキーマンは誰になるか」といった、現場に即した具体的な議論が各テーブルで活発に交わされました。

■ アンケート結果から見る、高い満足度と「明日への一歩」

開催後に実施したアンケート(回答数90名)では、全体の約95%にあたる皆様から「満足」「やや満足」との高評価をいただくことができました。また、全体の約87%が「明日からの日常診療や業務にいかせる(おおいにいかせる・いかせる)」と回答されており、現場ですぐに実践できる内容として受け止められたことが伺えます。

自由記載欄では、以下のような具体的な学びや温かいメッセージを多数頂戴いたしました。

「配慮や調整をすることは、視力が低下している人に眼鏡をかけるようなもの、という言葉に救われた。個人の人格ではなく、具体的な『行動』に注目して支援していきたい」

「暗黙のルールを明文化することや、自分自身の『トリセツ(取扱説明書)』を作ることが、組織全体の効率化と安全に繋がると感じた」

「他院でも全く同様の悩みを抱えていることを知り、孤独感が和らいだ。多職種による具体的な対応や法的なアプローチを聞けて大変有益だった」

また、「当日は『19番目のカルテ』のセッションとどちらに参加するか非常に迷ったが、自分自身や身の回りのスタッフに思い当たることが多く、こちらのセッションを選んで本当に大正解だった」という嬉しいお声もいただきました。

■ おわりに:誰もが安心安全に働ける職場を目指して

今回のセッションは、発達特性を「排除すべき問題」とするのではなく、「ニューロダイバーシティ(神経多様性)」として受け入れ、お互いの尊厳を尊重し合える職場をどう作っていくか、という未来に向けた一歩となりました。

皆様からいただいた貴重なご意見や、時間が足りないほど熱を帯びたディスカッションの内容は、今後の産業保健チームの企画にしっかりと活かしてまいります。

これからも、医療者が安心安全に、それぞれの強みを活かして働ける環境づくりを目指し、実践的な情報発信と事例検討の場を提供してまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。


文責:安藤明美
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    登壇者と産業保健チーム

最終更新:2026年06月22日 00時00分

予防医療・健康増進・産業保健委員会 産業保健チーム

記事の投稿者

予防医療・健康増進・産業保健委員会 産業保健チーム

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