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第13回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 学生セッション 受賞者インタビュー Vol.2 <ポスター発表の部 優秀賞 > 島根大学医学部
2022年6月11日(土)~12日(日)パシフィコ横浜で開催された、第13回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 学生セッション。口演発表(研究)8エントリー、ポスター発表(活動紹介)18エントリーの中から、各部門で受賞された発表内容をご紹介します。
<ポスター発表の部 優秀賞 > 島根大学医学部
学外総合診療医と1 学年上の医学生が導く37 症候学チュートリアルの試み
■受賞内容
ポスター発表(活動紹介)の部 優秀賞
■演題名
学外総合診療医と1 学年上の医学生が導く37 症候学チュートリアルの試み
■大学
島根大学医学部
■発表者名
齊藤安美さん(島根大学医学部6年)
■指導者名
遠藤健史先生(島根大学医学部附属病院 総合診療医センター)
島根大学医学部では、2021年度より4年生に対し症候学の習得を目指すNear-Peer Tutoring(NPT)を設定。今回、学術大会 学生セッションで発表されたポスターの内容は、2021年度に4年生を対象に初めて行われた授業構造を解説し、その満足度を調査したもので、発表者の齊藤さんもこの授業に(当時)5年生のチューターとして参加したひとり。多くの協力を得ながら情報をわかりやすくまとめ、ポスター発表の部で優秀賞を受賞しました。
ポスター発表(活動紹介)の部 優秀賞
■演題名
学外総合診療医と1 学年上の医学生が導く37 症候学チュートリアルの試み
■大学
島根大学医学部
■発表者名
齊藤安美さん(島根大学医学部6年)
■指導者名
遠藤健史先生(島根大学医学部附属病院 総合診療医センター)
島根大学医学部では、2021年度より4年生に対し症候学の習得を目指すNear-Peer Tutoring(NPT)を設定。今回、学術大会 学生セッションで発表されたポスターの内容は、2021年度に4年生を対象に初めて行われた授業構造を解説し、その満足度を調査したもので、発表者の齊藤さんもこの授業に(当時)5年生のチューターとして参加したひとり。多くの協力を得ながら情報をわかりやすくまとめ、ポスター発表の部で優秀賞を受賞しました。
医学生同士が指導しあい仲間意識を醸成する学習方法
チューター制度は何年か前から島根大学では取り入れられていまして、全体37症候を網羅した取り組みは2021年度からスタートしました。私自身、まだ実習にも出たことがなく何も分からなかったときに、チューター制度を通じて「この先輩すごい!」と思える方々と出会うことができました。今でもその先輩方とは連絡を取り合ったり、コメントをいただいたりしていますが、私もそういう先輩に少しでも近づけたらという思いから参加させていただきました。今回、発表した21年の取り組みでは、私を含めたチューター6名が、それぞれチーム分けされた4年生を担当しました。うまくいった取り組みはチューター同士で共有しながら、自分のチームに反映したり、学びの場をブラッシュアップし続けていけました。
先生と医学生を繋ぐチューターの役割
先生と医学生はわりと遠い存在で、そもそも先生方が100人の生徒をすべてをみて理解することはできません。その間を埋める役割としてチューターは存在します。また、4年生の困りごとや躓きポイントも、ちょっと前に自分が通った道だからわかることがたくさんあります。“これは実習が始まる前に知っておいたほうがいいよ"など、医学生として身をもって重要と感じていることをアドバイスできるのも、チューター制度の魅力です。
37症候について2~3人のグループで発表するアウトプット形式
授業の流れは、臨床推論が求められる37の症候に対して、まずは総合診療医センターHPにアップされている動画を視聴します。そして、2~3人で構成された4年生のグループにチューターが1人付き、様ざまなアドバイスやサポートをしながら、それぞれの症例についてスライドを作成しています。授業ではスライドの発表と聴講で構成されていています。この授業の強みは、学外の総合診療医の方が19名も関わってくださったことです。ポスターの中にも地図を入れましたが、本当に広い地域から病院の規模も様々な総合診療医の方が、資料作成のアドバイスから授業のサポートまで行ってくださいました。私自身、総合診療について多くの先生方からお話が聞けたこと、診療や医療に対する新たな視点が持てたことは大きな糧になりました。
4年生の満足度もアンケートで見える化
今回の授業では、4年生にGoogle formsを使ったアンケートを実施しました。結果として、NPT(Near-Peer Tutoring)を総合診療医がサポートする体制は高い満足度を得ることができました。アンケートに寄せられた意見や課題はチューターが整理し、翌年に向けたブラッシュアップの材料となっています。チューターは基本的に立候補制ですが、実は希望者は多くチューターを増やすことも検討されているようです。ますます磨きのかかった学びの場へとグローアップしてくのではないかと思います。
ポスターは、来年度への活動引き継ぎを意識して作成したという齊藤さん。
役割を簡潔にまとめ、活動の流れを時系列で見える化されました。
「授業に参加して頂いた先生にご意見をいただいたり、チューターの同期にもたくさん協力してもらったので、結果が残せて本当に良かったなという思いと、安心した思いが半々です。」
役割を簡潔にまとめ、活動の流れを時系列で見える化されました。
「授業に参加して頂いた先生にご意見をいただいたり、チューターの同期にもたくさん協力してもらったので、結果が残せて本当に良かったなという思いと、安心した思いが半々です。」
発表当日には、これまで病院見学で出会った先生や、これまでオンラインでかかわった先生と会えたことでリラックスできたと齊藤さん。授業の様子や進行についての質問も多かったのだとか。
齊藤安美さんが将来目指したいこと
チューターという役割を通じて総合診療医の方にたくさん出会うことができ、地域全体を診ることや、そこに住み楽しんで自分自身も生きていくことなど、色々な視点を学ばせていただきました。そういった視点は専門科に関係なく、将来選択した場所でも大切にしていきたいと思っています。
最終更新:2022年12月19日 16時27分