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小児・AYA世代がん患者さんを支援したい
宮崎県延岡市で訪問診療を行っている竹井紗織(縁・在宅クリニック)です。
がん診療に関するプライマリ・ケアワーキンググループの活動内容の一つに、思春期・若年成人(Adolescent and Young Adult:AYA) 世代(以下AYA世代)のがん患者さんのサポートがあります。
がん診療に関するプライマリ・ケアワーキンググループの活動内容の一つに、思春期・若年成人(Adolescent and Young Adult:AYA) 世代(以下AYA世代)のがん患者さんのサポートがあります。
AYA世代のがん支援
どの世代のがん患者さんにも手厚いサポートが必要なのはもちろんですが、あえてAYA世代をクローズアップするのは、AYA世代のがん診療にはプライマリ・ケア医の関わりが不可欠だからです。
AYA世代は、生物学的、精神的、社会的にも大きな変化を遂げる時期であり、がん診療と並行して就学、就労、妊孕性、経済的問題、配偶者や親・きょうだいの支援など、様々な面からのアプローチが必要です。
そこには包括的で全人的な関わりが求められ、広い視野とコミュニケーション能力を持ったプライマリ・ケア医の力が発揮されるところです。
AYA世代がんに向き合うことは、決して容易なことではありません。
AYA世代がんの希少性もあり、不慣れな医療者がほとんどでしょうが、医療チームだけでなく学校や職場も巻き込んだ地域全体で知恵を出し合いながら支援していくことは、とてもやりがいがあることだと思います。
AYA世代は、生物学的、精神的、社会的にも大きな変化を遂げる時期であり、がん診療と並行して就学、就労、妊孕性、経済的問題、配偶者や親・きょうだいの支援など、様々な面からのアプローチが必要です。
そこには包括的で全人的な関わりが求められ、広い視野とコミュニケーション能力を持ったプライマリ・ケア医の力が発揮されるところです。
AYA世代がんに向き合うことは、決して容易なことではありません。
AYA世代がんの希少性もあり、不慣れな医療者がほとんどでしょうが、医療チームだけでなく学校や職場も巻き込んだ地域全体で知恵を出し合いながら支援していくことは、とてもやりがいがあることだと思います。
AYA世代がんに関する問題
AYA世代がん患者さんの抱える問題の一例として、在宅療養に関わる費用負担があります。
・介護保険を利用できないため在宅療養に関わる費用負担が大きい。
・福祉用具の購入・レンタル費用の助成や在宅療養に関わる費用助成を行う市区町村は約1割にとどまる。
これに限らず、AYA世代のニーズが自治体に届いていない、支援に地域間格差があるのが現状です。
・介護保険を利用できないため在宅療養に関わる費用負担が大きい。
・福祉用具の購入・レンタル費用の助成や在宅療養に関わる費用助成を行う市区町村は約1割にとどまる。
これに限らず、AYA世代のニーズが自治体に届いていない、支援に地域間格差があるのが現状です。
レモネードスタンド活動
一人でも多くの方にAYA世代がんや小児がんについて知ってもらうため、地域へ呼びかける活動の一環として、私の勤めるクリニック職員の子供たちを中心に「レモネードスタンド」を開催してみました。
レモネードスタンド活動は、がんと闘うアメリカの少女が、レモネードを売ったお金を集めてがんと闘う子供たちの治療法開発のために寄付をするという活動から始まったものです。日本でもレモネードスタンドジャパン(運営:認定NPO法人キャンサーネットジャパン)が全国各地で開催するレモネードスタンドを応援・支援しており、集まった寄付は小児・AYA世代のがん患者さんの支援に活用されています。
子供たちの頑張りのおかげで、活動について地元新聞やローカルニュースで取り上げられ、後日直接クリニックまで寄付をしに足を運んでくださる方もいらっしゃいました。
また、活動にはがんで兄弟を亡くした女の子の参加があり、その姿にスタッフ一同元気をもらいました。遺族ケアとして、またエンドオブライフケアに関わった医療者ケアとしての役割もあると感じました。
支援の方法を自分たちで模索し実践できる、地域医療の魅力です。
レモネードスタンド活動は、がんと闘うアメリカの少女が、レモネードを売ったお金を集めてがんと闘う子供たちの治療法開発のために寄付をするという活動から始まったものです。日本でもレモネードスタンドジャパン(運営:認定NPO法人キャンサーネットジャパン)が全国各地で開催するレモネードスタンドを応援・支援しており、集まった寄付は小児・AYA世代のがん患者さんの支援に活用されています。
子供たちの頑張りのおかげで、活動について地元新聞やローカルニュースで取り上げられ、後日直接クリニックまで寄付をしに足を運んでくださる方もいらっしゃいました。
また、活動にはがんで兄弟を亡くした女の子の参加があり、その姿にスタッフ一同元気をもらいました。遺族ケアとして、またエンドオブライフケアに関わった医療者ケアとしての役割もあると感じました。
支援の方法を自分たちで模索し実践できる、地域医療の魅力です。
参考文献
・医療従事者が知っておきたい AYA世代がんサポートガイド 「総合的な思春期・若年成人(AYA)世代のがん対策のあり方に関する研究」班編
金原出版株式会社
・厚生労働省 第84回 がん対策推進協議会 資料 「AYA世代のがん」 清水千佳子
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/001005570.pdf
・Lemonadestand Japan https://www.lemonadestand.jp/
金原出版株式会社
・厚生労働省 第84回 がん対策推進協議会 資料 「AYA世代のがん」 清水千佳子
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/001005570.pdf
・Lemonadestand Japan https://www.lemonadestand.jp/
最終更新:2025年02月27日 12時41分