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2029年にWONCA世界大会を京都で開催!

2029年の世界大会の開催地として日本・京都が選ばれました

9/17~21の日程でポルトガルのリスボンにて開催された世界家庭医療学会(WONCA)の世界大会にて、2029年の世界大会の開催地として日本・京都が選ばれました。立候補したのは日本とタイの2カ国。タイは首都バンコクという魅力ある都市でしたが、何とか厳しい戦いを勝ち抜くことができました。
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日本では2005年、そして2019年にアジア太平洋地域のWONCA大会を開催してきました。私にとって医師6年目というタイミングで開催された2005年の大会は大変エキサイティングで、ようやく日本の家庭医療が世界につながったなという実感がありました。そして、JPCAの理事長に就任した直後に開催された2019年の大会は19番目の基本領域として総合診療専門医の養成が始まったタイミングでもあり、ようやく日本もWONCAの一員として自信を持って声を上げられるなという思いが強かったと記憶しています。
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そして、2029年の大会はアジア太平洋地域に加えて、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、南アジア、中東など本当の意味で全世界から家庭医が集う機会となります。学会のテーマは「Primary Care in Service of Humanity: Bridging Divides and Cultivating Global Solidarity」としました。ウクライナやガザに代表されるように分断と不確実性が広がる現在の世界の中で、プライマリ・ケアの力で人と人をつなぎ、思いやりの精神で世界の人々の健康を守るための家庭医の連帯を強化したいという思いがそこにあります。
これまでの30年間は世界から家庭医療を学ぶスタイルが日本の常識でした。しかし、これからは、日本から世界に発信する姿勢も必要になります。例えば、日本は高齢化という点では世界の最先端地域であり、世界有数の災害多発国でもあります。そこで必要となる在宅医療も含む高齢者医療、そしてプライマリ・ケアによる災害医療のモデルを海外の諸国に提示することも大切なミッションになるでしょう。JPCAの臨床家や研究者の活動は近年ますます盛んになっており、きっと4年後には海外の家庭医達と対等に語り合い交流してくれると信じています。
これから学会の叡智を振り絞って、実行委員会を組織し、大会長として準備を進めて参ります。どうか、皆様のお力をお貸しください。そして、世界の家庭医にとって記憶に残る素晴らしい京都大会を一緒に創って参りましょう!

草場鉄周
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最終更新:2025年10月13日 18時14分

「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

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「プライマリ・ケア公式WEB」 編集担当

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