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【開催報告】看護学WEBワークショップ<2023年度選択領域編>健診・産業保健・行動変容面接技法

2024年1月27日に看護学WEBワークショップが開催されました。

今回のテーマは「健診・産業保健・行動変容面接技法」という内容で行われ、全国の病院・診療所・訪問看護ステーションなどから34名の方が参加しました。
今回は看護師だけでなく医師の参加もあり、活気に満ちた学びの場となりました。
また、初めて受講される方が4割近くいて、フレッシュなメンバーを交えながらのグループワークとなりました。


はじめに、アクトグレースサポートの田中千恵美氏より講義があり、
健康診断や医療保険、特定健診の保健指導について知識を深めました。
被保険者証(保険証)が患者さんの職種や働き方などを知るひとつの手掛かりとなるということを知り、今後は患者さんの保険証を確認する際に意識を向けてみようと思いました。

特定健診の説明の中で印象的だったのは「メタボリックシンドロームが怖いのはそれぞれの異常が軽度でも、危険因子が重なると動脈硬化が急速に進み、心臓病など様々な病気にかかる危険度が高くなる」ということでした。
保健指導が必要な患者さんに自分事として捉えてもらうことが行動変容のきっかけとなり、その支援を行う面接の重要性を再認識することができました。
特定保健指導の事例の動画を交えながらのグループ演習も行ったので、
日常的に特定健診業務に携わっていない私にもわかりやすい内容でした。
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    画像:講義スライドより
神戸市看護大学 慢性疾患看護専門看護師の水川真理子氏からの講義では、健康行動理論と行動変容技法について深く掘り下げました。
「健康信念モデル」を通じて、患者さんの行動変容を促す手法やアプローチについて学び、実践的なスキルを身につけることができました。

最後に、それぞれが患者さん役・看護師役になって、保健指導を行う場面のロールプレイを行いました。
参加者からは、
「看護師役をしてみたが、なかなか言葉が出てこなかった」
「面接技法など習ったことがすぐには実践できず、難しいと感じた」という意見が聞かれました。

学んだことをすぐに実践に移すことは難しいため、日々の診療やケアの場で実践を繰り返し、学びを振り返ることが大切だと感じました。
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    画像:オンライン研修の様子

今回の研修を通じて、目の前にいる患者さんだけでなく、その背景にある職場環境や家族の影響にも着目することの重要性を改めて認識しました。
また、看護師として産業保健の視点ももちあわせて、壮年期の方の病気の発症や重症化を予防するための行動変容への働きかけを行う役割やその責任の大きさを再確認する良い機会でもありました。
専門知識を持つ講師からの説明と演習が行われ、教科書だけでは得られない効果的な学びを得ることができ、また参加者同士が様々な視点で意見交換ができるのもワークショップの魅力的な点だと感じています。


2024年度の看護学ワークショップは、対面及びWEBで開催される予定です。
皆様の参加を心よりお待ちしております。


日本プライマリ・ケア連合学会認定看護師 阿邉さつき

最終更新:2024年03月22日 17時52分

看護師部会 広報活動支援部門

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