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【がんとプライマリ・ケア】AYA世代がんの学会参加報告

がん診療に関するプライマリ・ケアワーキンググループ(以下WG)の菅家智史(福島県立医科大学医学部地域・家庭医療学講座)です。WGの活動として5月11日・12日に開催された第6回AYAがんの医療と支援のあり方研究会学術集会へ参加しました。プライマリ・ケアへの大きな期待を感じる2日間でした!

AYAとは Adolescence and Young Adultの略で、思春期・若年成人(年代としては15歳〜39歳)を意味します。この世代は進学、就職、結婚、出産などライフイベントがたくさん起こる時期であり、この時期にがんを発症した方々への医療と支援の向上を目指して活動しているのがAYAがんの医療と支援のあり方研究会(AYA研)です。医療職はもちろん、医療以外の職種、がん治療を経験した当事者や家族も参加している研究会です。
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プライマリ・ケアへの期待

今回参加して感じたのは、がん治療後の長期フォローアップにおけるプライマリ・ケアへの期待です。今回はシンポジウムに登壇し「がん治療後の健康管理にプライマリ・ケアが役立てること」と題してお話しました。小児・AYAがんの長期予後が良くなり小児がん治療経験のある人は全国で約15万人いるという推計があります。長期予後が良くなった一方で晩期合併症と呼ばれる治療から数年〜数十年後に発症する疾病リスクが知られており、長期にわたる健康管理を誰がどうやって関わっていくか、が課題となっています。がん治療の病院でずっとフォローし続けることの弊害もあり、プライマリ・ケアの関わりが期待されている、というわけです。
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    シンポジウムでの発表
WGでは6月の日本プライマリ・ケア連合学会学術大会でも6月8日(土)にこのテーマのシンポジウムを開催します。誰一人取り残さないプライマリ・ケアを目指して一緒に考えてみませんか?

最終更新:2024年05月14日 22時21分

がん診療に関するプライマリ・ケアWG

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