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看護師対象 研修会・セミナー

【開催報告】プライマリ・ケア看護学<必須領域編(基礎編)>WEBワークショップ 「家族志向のケア」

2024年11月17日(日)に、 プライマリ・ケア看護学 必須領域編 のワークショップをオンラインで開催しました。 
今回は、家族支援専門看護師の児玉久仁子講師に、「家族志向のケア」についての講義と事例展開(演習)をしていただきました。 
当日は、全国の病院、診療所、訪問看護ステーションなどから看護職29名の参加がありました。
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    画像:児玉講師

「家族志向ケア」に基づく看護の視点とは

はじめに、「家族志向ケア」に基づく看護の視点についての講義があり、その基本概念、評価基準、実践方法について、家族システムを理解しながら支援することを学びました。

看護師は、患者を家族システムの一部と捉え、個人へのケアが家族全体に及ぼす影響を理解する必要があります。
システム論とバイオサイコソーシャルモデル(Bio-Psycho-Social model、BPSモデル)などを基盤に、多層的な視点を取り入れ、家族を「システムユニット」として捉えることが重要です。
特に、患者の病状進行や家族ライフサイクルの移行期では、家族全体が心理的・社会的に負担を感じやすいため、看護師はその負担軽減を図る調整役が求められます。
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    画像:講義スライドより
様々な家族形態や多様化している価値観のなかで、患者の状況を理解し、支援が必要な家族へ関わっていくことは困難ではありますが、日頃のコミュニケーションや丁寧な説明、何気なく行っている声かけが、家族ケアであると学ぶことができました。
また、家族アセスメントスキルやシステム論を理解することで、普段からのケアの重要性を再認識しました。

そして、家族図(ジェノグラム)で家族構成や外部システムを視覚的に表現する重要性を知ることで、
学会認定プライマリ・ケア看護師 ルーブリック*の「家族志向ケアの評価基準」についてより深く学ぶことができました。
参加者の皆さんは、学会認定プライマリ・ケア看護師の資格取得に対しても興味が深まったのではないでしょうか。 

さらに、家族をどのように捉え、家族の『ゆらぎ』をどのように理解して支援していくのか、児玉講師の体験談を交えながら講義をしていただき、改めて日々の看護を振り返ることができました。

グループワーク

グループワークでは、「終末期」の事例を通して、家族が体験する悲嘆、喪失に対する支援について、各グループで活発な話し合いができました。
今回は、対応が難しい家族の事例であったため、日々悩みながら対応している参加者には身近に感じることができ、関係性の構築や介入方法について、客観的に考えるよい機会になったと思います。 

終了後のアンケートでも、
「家族ケアについて理解が深まった、新たな視点が学べた」
「コミュニケーションの重要性を意識していきたい」
「支援が困難な事例についても視点を改めていきたい」
などの意見が多くみられました。
家族志向ケアに関して理解を深められるワークショップになったと思います。
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    画像:グループワークの内容

終わりに

看護学ワークショップは、会員・非会員に関わらず、医療福祉に従事する多職種の方も広く受講することができます。 
これからも多くの仲間を増やしていきたいと思います。 
 
皆様のご参加を心よりお待ちしております! 
 
 
日本プライマリ・ケア連合学会 
看護師部会 教育研修運営部門 
委員 関口ひろみ
  • https://www.primarycare-japan.com/pics/news/news-1173-10.png
    画像:参加者と

最終更新:2025年04月23日 12時55分

看護師部会 広報活動支援部門

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看護師部会 広報活動支援部門

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